今回はなかなか微妙な話で、人によっては意見がかなり変わってくるテーマだと思います。
よく「”自分たち”のサッカーをしよう!」という言葉を聞くことがあります。
僕は”自分たちのサッカー”なんてものを持たない方が強いんじゃないのか?って、最近よく思います。
サッカーは勝負事の世界です。
観客を楽しませるために面白いサッカーを展開することも大事なんですが、やっぱり相手に勝たないといけません。
というわけで、今回はその辺の話についていろいろと書いていきます。
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自分たちのサッカー
自分たちのサッカーって例えば、、、
チームのコンセプトが攻撃的にいくチームであれば、相手チームのレベルに関係なく、攻撃の時にはかなりの人数をかけるし、相手ボールを奪いに積極的に前からプレスをかけにいきます。
まあ、相手のレベルや戦い方を気にせず(臆せず)に自分達が得意なことをやろうとするわけですから、一見正しい戦い方のようにも思えます。
でも、、、
相手チームが自分たちよりも技術的に優れていたり、攻撃力が自分のチームよりも強かったりすると、打ち合いの試合になったとしても力負けする可能性が高くなってしまいます。
まあ、自チームが積極的なサッカーをすることによって相手チームを押し込み、本来のサッカーをさせないようにする、、、
みたいな考え方はありますけどね。
(相手が試合のリズムを作れなかったりしますからね)
とはいえ、通用する相手もいれば、そうではない相手もいます。
まあ、「相手チームの方がうまいんだから守備的にいけよ!」とかそういうことを言いたいわけではありません。
その辺はチームの考え方もありますし、それにその試合の意味合いによってもまた変わってくるものなんです。
目の前の試合は「勝ちにいく試合」なのか?それとも「負けないようにする試合」なのか?で戦い方も変わりますしね。
チャンピオンズリーグの決勝
16/17シーズンのチャンピオンズリーグはR・マドリードが優勝しました。
でも、その対戦相手だったユベントスはかなりいい戦いを披露してたんですよね。
まあ、僕の予想に反した戦い方もしてて、、、
ユベントスは前線から相手ボールを奪いに積極的なプレッシングをしてました。
(正直レアルがユベントスの堅守をどうやってこじ開けていくのか?って部分に注目してましたし)
ユベントスってそこまで攻撃的なイメージがなかったし、どちらかといえばバランス型で守備がきっちりしていて、そこそこ得点を重ねるような感じのチームだと思ってました。
でも、なんでこういう戦い方になったか?ということを考えたときに、ポイントとなってくるのは「勝ちにいく試合」だったことと「相手がR・マドリード」だった、ってところだと思います。
まあ、チャンピオンズリーグの決勝なので、もちろん「ある程度は積極的にいく試合」にはなるのかな?とか思ってましたが、別に延長PK戦を見据えて「負けないようにする試合」でもよかったはずです。
例えば、これがグループリーグだったら「負けないようにする試合」を選択していたと思います。
だから同じチーム同士での戦いでも展開がガラッと変わっていたと言えます。
また、決勝の相手が”レアル”ではなく、”アトレティコ”とか”バイエルン”だったら、また違った戦い方をしてたかもしれません。
まあ、レアルの攻撃力から考えると、自陣にひいてガチガチで守ったとしてもなかなか失点を防ぐのは難しい、、、
そうであるならば、多少失点のリスクは増えたとしても積極的に前からいき、ショートカウンターから得点チャンスを増やす方が試合に勝てる可能性は高い、、、そんな風にアレッグリは判断したのかもしれませんね。
(準決勝のバルサ戦もそういう戦い方をしてましたし)
サッカーは相手がいるスポーツ
当たり前の話ですけど、サッカーって制限時間内に相手より得点を重ねたチームが勝ちます。
つまり、相手と競い合わなきゃいけないんです。
そして、その相手に対応した戦い方を展開しなければなりません。
プロサッカーの世界において、対戦相手の分析をしない監督なんて存在しませんし、みんな一生懸命にやっています。
だから本当にいいチームっていうのは、そういったところに対して非常に柔軟に対応できている、、、
そういったチームになってきます。
格上の相手に対して、格下のチームとやるときの戦術を採用したって、正直うまくいくわけがありません。
その逆も同じです。
結局は、「自分たちのサッカーをする」ことより、「相手に勝つため(負けないため)のサッカー」を考えないといけないんです。
たとえ、それが”守備的で面白くないサッカー”になったとしてもです。
攻撃的にいくリスク、守備的にいくリスク、それぞれを天秤にかけながら、試合ごとに最適な戦い方を導き出す。
そういった考え方が必要になってきます。
まあ、チャンピオンズリーグの決勝戦ではユベントスは結果的に負けてしまいましたが、とてもいいサッカーをしていたと思います。
それを上回ったレアルもものすごく強いと感じましたし、非常に面白い決勝戦でしたね。
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