17/18セリエA第27節のナポリ(1位) 対 ローマ(5位)のマッチレビューです。
ナポリは悲願のスクデット獲得には落とせないゲームとなってます。
それに国内のカップ戦やヨーロッパリーグも敗退しましたし、残るはセリエAだけなのでなんとしても踏ん張りたいところ。
ユベントスも強くていいサッカーを展開してくれますが、個人的にはナポリが優勝するのを見たいです。
一方のローマはここ最近厳しいゲームが続いています。
CLではシャフタールに負けてますし、その影響がリーグ戦にも響いてきており流れが悪くなってます。
そういった状況の中行われたこの試合、思ってたよりはローマが元気だった感じでしょうかね。
というわけで、まずはスタメンから。
[cc id=613 title=”アドセンス2”]
スタメン
ナポリとローマのフォーメーションです。
中盤の並びが同じの4-3-3の対決です。
ナポリはハムシクがインフルエンザに罹った関係でベンチスタート。
ローマのデロッシは久しぶりのスタメンですね。
試合結果
試合は2-4でアウェーのローマが勝利。
まあ、ローマの作戦勝ちだった試合ですね。
得点者
前半6分 ナポリ:インシーニェ
前半7分 ローマ:ユンデル
前半26分 ローマ:ジェコ
後半28分 ローマ:ジェコ
後半34分 ローマ:ペロッティ
後半47分 ナポリ:メルテンス
まあ、ジェコのゴールが勝負を分けましたね。
それにアリソンのファインセーブも効いてます。
交代者
ナポリ
後半20分 ジェリンスキ⇒ハムシク
後半30分 ジョルジーニョ⇒ミリク
ローマ
後半27分 ユンデル⇒ジェルソン
後半35分 ペロッティ⇒ペッレグリーニ
後半43分 デロッシ⇒エルシャーラウィ
ハイライト
全体のハイライトです。
全体の印象と試合展開
いきなりスコアが動くことになったこの試合。
互いにハイラインでしたし、一発背後を取ったら途端にチャンスとなりますので、ゴールが決まるときは一瞬です。
ボールを持ってからの攻撃の組み立て方に考え方の違いはあれど、守備の仕方は結構似ている両チームですので、試合としては全体的に非常にコンパクトとなりますし、展開は非常に早くなります。
インシーニェの先制ゴールとユンデルの同点ゴールはそれぞれチームの持ち味を出してましたし、どっちもいい攻撃だったと思います。
まあ、ナポリとしては先制後すぐに追いつかれちゃったんで非常にもったいなかったですけどね。
少し落ち着いてくるとホームのナポリがボールを支配、ローマはカウンターでチャンスを狙う、、、展開にはなりました。
ただ、こう着気味で時間で進んでいったんですが、その均衡を破ったのはアウェーのローマ。
ジェコのゴールで勝ち越し、前半1-2で折り返します。
後半は追いつきたいナポリがかなり攻勢を見せてたんですが、逆にローマに突き放されちゃいます。
ジェコの強烈なミドルシュートでしたけど、結果的にこれがナポリには堪えましたかね。
終盤に2点差となってしまいましたし、ゴールが奪えそうな雰囲気もあまりありませんでしたし。
その後、ローマのペロッティがとどめの一撃。
ナポリはメルテンスが一矢報いますが、意外と点差がついた試合となりました。
ナポリ
ELホームのライプツィヒ戦ではかなり低調なパフォーマンスとなっていたナポリですが、ここ最近の試合は本来の強さを見せつけています。
まあ、あの試合はメンバーを落としてましたんでそういう展開になってしまっていたんですが、ベストメンバーで試合に臨むと普通にレベルの高い戦いを展開してくれます。
それでこの試合はハムシクの代わりにジェリンスキがインサイドハーフに入ってますけど、この選手はいろんなポジションを高いレベルでこなすことができます。
(ってか、ポーランド代表です)
ナポリのサッカー自体が相当難しいので一つのポジションをこなすのも結構大変なところなんですが、それを当たり前のようにやってるのは普通に考えてすごいことですし、かなりのポテンシャルを持った選手として注目すべき存在です。
とはいえ、常にスタメンを張っているわけではありませんし、いつも2番手扱いなのは監督として物足りないところがあるからなんでしょうが、この試合を観ていた限りでは特に違和感はありませんでした。
まあ、試合自体はゴールを決めたインシーニェの動きがかなりキレてましたし、いつも通りの強いナポリだったとは思いますけど、なんせ失点が多かったですね。
同点ゴールはある程度仕方ないとしても、逆転された失点なんかは完全に押し込まれてのものだったし、力負けしちゃってました。
相手のビルドアップをクロスボールを上げられるまで厳しく制限することができませんでしたし、ジェコには完全に高さで負けてましたし。
それにチャンスメイクも普通できててシュートもよく打ってたんですが、ホントにゴールが決まらない試合でした。
逆にローマには少ないチャンスでもきっちり決められちゃったんで、ナポリとしては悔いが残る試合だったと思います。
ローマ
ナポリが相手とはいえ、変わらずハイプレスを仕掛けていたローマ。
相手がハイラインを維持していますので、それなりに深い位置から奪ったとしても、パス一発で相手ゴール前までボールを運ぶことは可能でした。
ユンデルの同点ゴールはまさにその形でしたし、ローマとしてはここでどれだけチャンスメイクできるか?が勝負のポイントにはなってきてましたね。
とりあえずこの試合は球際の微妙なところを”ものにできてた”と思いますし、ナポリのプレッシングにも落ち着いて対応していた印象です。
(ビルドアップで多少ミスってもすぐに奪い返したり、ギリギリで繋がったりしてましたし)
立ち上がりから雰囲気は悪くなかったですし、失点してもさっさと同点に追いつけたのが大きなポイントになったでしょうかね。
それでこの試合は中盤のアンカーにデロッシが入ってます。
それによってローマのブロックは4-1-4の構えにしてましたね。
まあ、相手がナポリだからこういった構えにしたのかもしれませんけど、ミラン戦と比べると非常にバランスが良かった印象です。
4-1-4の構えっていうのは、4-4のブロックの中に”守備のフリーマンが1人いる”イメージでやってます。
だから、そのフリーマンの状況判断能力が非常に高いとブロックとしてはかなり強力なものとなりますし、ゾーンのブロックをダイレクトプレーで攻略してこようとするナポリに対してはある程度有効な守り方なのかなとは感じました。
ただ、それでも時折ブロックの網をすり抜けられてフィニッシュまで持って行かれてましたし、そこで失点せずに踏ん張ったのが勝因にはなってくるでしょう。
シュートも結構打たれてましたが相変わらずGKのアリソンは安定感がありますし、彼の存在感が大きかった試合にはなりましたね。
まとめ
個人的には普通にナポリが勝つと思ってましたが、この試合はローマの戦術がハマった格好にはなりました。
相当厳しいアウェーゲームなんですが、ホントに良く勝ちましたね。
ナポリ的にはユベントスとの勝ち点差が縮まってしまいましたし、向こうは消化試合が一つ少ないのでヤバいんですが、まだ直接対決も残ってますし、スクデット争いはわかりませんね。
ちなみにこの試合は負けちゃいましたが、ナポリのサッカーは日本人指導者もかなり注目していて、その練習を見学したいっていう希望者はかなりいるみたいなんですが、ほぼほぼそれを断られるそうですね。
なかなか見よう見まねでそれを再現するのは難しいですし、こんなチームがJリーグに現れたらめっちゃ面白いんですが、実際は厳しいようです。
まあ、一番確実なのはサッリ監督のもとで日本人選手がプレーするようになれば、後々再現することはできるんでしょうけど、そんな時代は来るんでしょうかね?
そんな感じでまた次回!!
[cc id=284 title=”ブログ村”]