サッカーっていうスポーツは相手と合わせて”22人”でやるものです。
今となっては当たり前なことですけど、普通に考えて22人って意外と多いですよね?
で、そんな大人数の選手に対して”サッカーボール”っていうのは、一個しかないわけですし。
だから、選手一人一人ではボールを「持つ時間」より、「持っていない時間」の方が確実に長いわけです。
その部分を考えると、、、
サッカーっていうスポーツは「ボールを持たない競技だ!」っていう風に考えることもできます。
(シメオネ監督もこんな感じの発言をしてますしね)
「じゃあ、ボールを持たずにみんなは何をやってんだ?」ってことになっちゃいますけど、今回のテーマがその辺の話になってきます。
で、サッカーでよく出てくる言葉に「スペース」というものがあります。
今回はこのスペースっていうものが大きく関係してくることになりますね。
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ボールを持ってない時間の方が長い
”サッカーボール”っていう存在が世界のサッカーファンやはたまた(プロを含めた)サッカープレイヤーを魅了しています。
しかし、先ほども書いた通り、サッカー選手一人一人がボールに触れる時間っていうのはすごく短くなってます。
じゃあ、ボールを持っていないときには何してんだ?って話ですが、選手みんなが普通に走り回ってます。
でも、ただ闇雲に走り回っているわけではありません。
パスを受けるためにスペースへ走りこんだり、相手をマークするためにその選手について回ったり、相手にボールを奪われたから急いで自陣に戻ったり、、、
そんな感じで、いろんな理由を持って走り回っています。
平均的なサッカー選手の1試合当たりの走行距離は大体10~11kmといわれています。
ポジションごとで走行距離に差はありますが、いずれにせよ、持久力がないとできないスポーツです。
(まあ、GKは走り回らんけどね)
そういったわけで、、、
味方や相手も含めて選手たちが走り回ることによって、ボールを持っている選手含め味方全体が動くことになりますし、相手もつられて動いてきます。
つまり、「サッカー」と「走る」ということは切っても切り離せない関係であり、試合の展開を考えるうえでも非常に重要なものになります。
スペースを消す
スペースというのは、(相手チームと自チームとを含めた)選手が誰もいない場所のことを指します。
それで、サッカーの特徴としては”攻撃しているチーム”はこの「スペース」を活用しようとするし、”守備をしているチーム”は「スペース」を消そう(埋めよう)とする傾向があります。
(チームの戦術に差はあれど、このスペースっていうのはどのチームも気にします)
で、攻撃側が”スペースを活用する” には、そこにボールを運びつつ、そのスペースへ選手が走りこんでいく必要がありますし、守備側が”スペースを消す” には、そこをケアしてくれる人を配置する必要があります。
「スルーパスを通して、ディフェンスの背後を取る」っていうのは、ディフェンダーの背後には大きなスペースがあり、そこに走りこんでくる味方選手に対して、パスを通すって意味になってきますね。
(↓の図のような感じですねん)
また、「ワン・ツー」とかも同じイメージです。
ボールをいったん味方に預けて、自分はスペースに走りこむって感じになります。
で、今度は守備の方ですが、いわゆる「ゾーンディフェンス」っていうのは、このスペースをかなり気にした守り方になってます。
(これの反対にマンマークっていう守り方もあります)
”相手選手の動き”よりも”(何かしらのアクションを起こされるであろう)スペースを先に消す”ことに比重を置いたディフェンス方法だ、、、と言えます。
とはいえ、すべてのスペースを消すことは不可能ですし、スペースを消すポイントを絞っていかないといけません。
だって、相手選手とボールから離れた位置のスペースを消してもあまり意味はありませんもんね。
自チームが失点する可能性のあるスペースにはシビアに対応し、あまり危険性のないところは気にしない感じにはなってきます。
エリアを支配する
結局、サッカーでボールを持っていない選手たちは、↑に書いたようにスペースを意識して走り回っています。
攻撃側の選手はスペースを見つけながら、隙あらばそこに走りこんでパスを受ける。
反対に守備側の選手はスペースを埋めるように考えながら走る。
(時には相手選手もマークしたり)
それでここからは僕独自の考え方なのですが、、、
そのスペースの攻防を制している方が、そのエリアを支配できていると考えています。
これはオフェンス、ディフェンス双方の視点から考えることもできまして。
まずはオフェンス側からいくと、、、
オフェンスはボールを保持していますが、「そのオフェンス側が無理なくボールを回せる範囲まで」を支配しているエリアと考えます。
”横パス”とか”バックパス”とかでなら、相手にボールを奪われる危険がなく、チームとして安全な範囲って感じです。
↓にイメージ図を載せます。
ちなみにディフェンス側がハイプレスをして押し込んでいたりすると、↓みたいな感じにはなりますよね。
まあ、これって前回書いた主導権の話とも関係してくるわけなんですが、こうやってより広いエリアを支配できたチームの方が有利になってきます。
「押し込む・押し込まれる」ってところも、結局はエリアの攻防があるためですし、これはサッカーボール自体はあんまり関係ないんですよね。
というわけで、、、
こういう見方をすると、試合の楽しみ方が変わってきます。
それにボールの動きばっかりを追いかけていてはいけないな~って思えますよね。
まあ、サッカーっていうスポーツはボールを持っている選手が主役ですが、ボールを持っていない選手が試合の流れを作っていくんですよ。
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