2019年国際親善試合の日本代表 対 トリニダード・トバゴ代表の試合が行われています。
この試合に関するフォーメーション・試合情報・スタッツ・ハイライト・解説をまとめています。
元号が変わって初めての代表戦でしたが、渋い結果になりました。
フォーメーション
日本代表とトリニダード・トバゴ代表のフォーメーションです。
3-4-2-1と4-3-3です。
試合結果
試合は0-0の引き分けです。
会場:豊田スタジアム
得点者
-
なし
*()内はアシスト
交代者
-
日本
後半16分 守田⇒小林
後半16分 酒井⇒室屋
後半26分 中島⇒南野
後半26分 堂安⇒伊東
後半34分 長友⇒原口
-
ドバゴ
後半23分 ジョーンズ⇒ハンフリー
後半26分 ガルシア⇒ペルチャー
後半33分 ルイス⇒ムケット
後半39分 ハイランド⇒ハックショー
後半41分 ウィリアムズ⇒ガルシア
スタッツ
JPN | RTT | |
---|---|---|
ボール支配率(%) | 59 | 41 |
シュート数(本) | 29 | 5 |
枠内シュート(本) | 8 | 4 |
パス本数(本) | 623 | 297 |
パス成功率(%) | 86 | 79 |
ハイライト
試合の解説
この試合はおそらく仮想チリをイメージして戦っていたと思います。
たぶんチリ代表も4-3-3のフォーメーションで日本と戦うことになるので、その布陣相手に3バックでどう戦うのか?がこの試合のポイントでした。
(ただ、チリ代表の監督が変わってるので、システムがまったく違うかもしれませんが)
トリニダード・トバゴの戦術レベルがあまり高くなかったことから、正直そこまで参考になったわけではないんですが、一応その点を踏まえた解説をしていきます。
日本代表の攻撃
この試合の日本代表は3バックシステムを採用しています。
基本的に両WBの長友・酒井が非常に高い位置を取り、相手DFラインの前に日本の選手が5枚並ぶ形が多くなっています。
そして、その中からシャドーの位置にいた中島・堂安が斜めに下がるポジショニングやトップの大迫が中盤の位置まで下がる動きをやっています。
(図のようなイメージですね。)
また、トリニダード・トバゴのプレッシングがそこまで強くなかったことから、最終ラインでボールを持った富安が前のスペースへボールを運ぶドリブルを仕掛けたり、アンカーの柴崎が前線に顔を出す動きなんかもありましたね。
大迫が中盤まで下がった場合は中島や堂安がゴール前のスペースを狙う動きを開始したり、富安がドリブルで相手を引き付けてから右サイドの酒井宏樹に展開したり。
この辺の流れは非常にスムーズでしたし、トリニダード・トバゴ側もうまい対応ができていなかったと感じています。
日本の守備
トリニダード・トバゴがボールを持った時に、日本代表は5-2-3の並びになっていました。
大体、5バックのチームは5-4-1って構えることが多いんですが、この日本代表の構え方は少し特殊な感じがありますね。
まあ、状況によっては堂安・中島が少し下がって守備をすることは当然あったんですが、基本的に彼らは”できるだけ高い位置にいてほしい”っていう意図が表れていたと思っています。
ただ、5バックでかつ前線に3枚残すことで数的不利になってしまう場所は必ず出てきてしまいます。
それが↑の図に表しているサイドのエリアになりますね。
単純に相手のSBの選手がオーバーラップしてくると、そのままその選手がフリーになるんですが、サイドのエリアで誰が誰をカバーするのか?の判断が非常に難しいです。
3CBとWBの間のスペースを相手のWGに狙われたり、またはCFの選手が斜め裏を狙う動きをやってくるために、WBの酒井や長友が相手のSBに対応できないことが多いです。
基本的に最終ラインは人数が余るところが5バックのメリットですし、相手のWGが中に絞るを動きをしても問題なく対応できますが、サイドに幅を取られるとそこを攻撃の起点にされてしまうことがよくあります。
(どうしても中盤が薄くなりますから)
それでもこの試合のトリニダード・トバゴの攻撃ではサイドへの展開が非常に遅かったですし、そこからの工夫も大したことなかったんで、中島・堂安がそちらにシフトすることで問題なく対応できていました。
(個人技でやられて危ないシーンなんかはありましたが)
ただ、これがレベルの高い相手だった場合どうなってしまうのか?っていう不安はありますけどね。
チリ代表が3トップで流動的に攻撃を組み立ててきた場合、DFラインがズタズタになってしまう可能性は普通にあります。
印象に残ったこと
この試合で個人的に印象に残ったのは富安と昌子の働きです。
彼らは海外でプレーをしているだけあって、この試合のパフォーマンスはかなり高かったと思っています。
特にカウンター対応の場面では非常に頼もしかったですね。
際どいところはしっかりファールで相手を止めていましたし、その辺の判断もものすごくシビアにやってました。
畠中はまだ未知数なところがありますけど、昌子・富安に吉田を加えるとかなり強力なDFラインになりそうな気がします。
攻撃に関してはなんとも言えない部分が多いんですが、僕としては中島の”ミドルシュートは入る気がしない”っていうのが正直なところです。
(前が空いたらシュートを打つっていう姿勢は大好きなんですけどね)
中島はやっぱりサイドでボールを持って活きてくる選手だと思いますし、この試合みたいな2シャドーだと南野と堂安のコンビの方が良かったような気がします。
若干この試合の中島はボールを持って暴走気味でしたし、あんまり大迫との連携も良くありません。
それを考えると南野と堂安を組み合わせた方が、、、って考えちゃいますよね。
無得点に終わりましたが、際どいシーンは作ってましたし、ゴールが決まらない日は大体こんなもんです。
まあ、次の試合に期待しましょう。