18/19プレミア第7節のチェルシー 対 リバプールのマッチレビューです。
注目のビッグマッチですが、ミッドウィークのリーグ杯で両者はすでに激突しています。
同じ対戦カードでの連戦となったわけなんですが、リーグ杯ではチェルシーが勝利。
そのため、リバプールにとってはスタンフォードブリッジでのリベンジマッチとなります。
リバプールは開幕6連勝で勝ち点18、チェルシーは前節で引き分けたので勝ち点16となっています。
この試合の結果次第では首位が入れ替わるゲームとなったわけなんですが、ホントに激しい試合になりました。
序盤はかなりこう着した感じの試合でしたが、意外と早い時間帯にスコアが動くことになってます。
チェルシーの先制シーンはリバプールがボールに食いついてきたところを細かくボールを動かしながらそれを剥がしていって、最後はコバチッチのスルーパスからアザールが抜け出してゴール。
この一連の流れからのゴールは非常にキレイでしたね。
追いつきたいリバプールはこの後少し前に出るようになりましたが、サラーの決定機はリュディガーに防がれてノーゴール。
その後は少し落ち着いた感じでしたが、プレーがとぎ切れることが少なく緊張感のある試合になりましたね。
後半に入るとリバプールがかなりギアを上げて攻め立てていくんですが、なかなか1点が遠い展開。
シャキリの決定機なんかも決めきれませんでしたのでそのままチェルシーが逃げ切るのかな~と思いましたが、なんと途中出場のスタリッジが同点ゴール。
試合はそのまま引き分けで終了しています。
フォーメーション
チェルシーとリバプールのフォーメーションです。
4-3-3対4-3-3です。
両チームともにベストメンバーです。
ケガで心配されてたリュディガーやファンダイクは先発しています。
チェルシー
今までドン引きされた相手と戦うことが多かったチェルシーなんですが、この試合では相手にボールを持たれるシーンも多くなっています。
もともとゾーンディフェンス主体で相手陣内からでもかなりプレッシングを仕掛けてたサッリ監督なんですが、チェルシーを率いるようになってからはそのナポリ時代のハイプレスが無くなった印象です。
起用している選手のタイプも違うし、まだ率いてからの日数も少ないことから少しリトリートして守ることが多いんでしょうかね。
そんなわけでウィリアンやジルーはそうでもありませんがアザールなんかはほとんどアプローチに行きません。
代わりにコバチッチの守備範囲がかなり広くなっている感じなんですが、彼が動き回る分アザールがいるサイドっていうのはチェルシーの守備では穴となってました。
リバプール側もそれを意識していたと思いますし、よくチェルシー側の左サイドに展開してましたもんね。
それでビルドアップでは中央をかなり絞られていましたんで、一度外を経由して中央にボールを持ってくる動きが多くなってます。
外側⇒ジョルジーニョ⇒アザールみたいなイメージでチャンスメイクしていく感じでしたが、ここの流れはスムーズだったと思います。
それでもジョルジーニョがボールに触る回数はかなり少なかったですし、単純に縦パスが引っかかるシーンがいつもよりかなり多くなってます。
ここら辺はさすがはリバプールって感じでしょうけど、個人的にはカンテのボールタッチでのミスが多かったのが気になりました。
ちなみに前半35分を過ぎたあたりからチェルシーは並びを変えてます。
ジルーが右に流れてアザールがセンター、ウィリアンが左になってました。
流れの中でそうなってしまったのか、少しロングカウンターを意識した並びにしたのかはわかりませんけど、最前線にアザールを残した格好です。
僕としてはサッリがこんな変更をすることが意外だったわけなんですが、5分ぐらい経ったら元に戻ったんでよくわかりませんでしたね。
それで全体的にこの試合は試合運びが上手かったと思います。
後半は押し込まれるシーンが多かったですけど、そこはきっちり切り替えてロングカウンターからチャンスメイクしてましたし、守備対応も集中が高かったと感じています。
スタリッジの同点ゴールにはビビりましたが、あれは仕方なかったんじゃないでしょうかね。
リバプール
立ち上がりから意外と消極的なプレスだったリバプール。
それでもボールをハメれそうなときは一気に絞り上げる感じにやってましたが、あまりショートカウンターからチャンスメイクできるシーンは少なかったと思います。
まあ、その辺のスイッチの入れ方とか連動性はホントに完成度が高いチームなんですが、もう少しチェルシー側にミスがでてたら違った結果になってましたかね。
失点のシーンに関してはボールをハメれると思って全体でチャレンジしてたわけなんですが、あそこを剥がされてしまったのは仕方なかったところがあったと思います。
相手のチェルシーのつなぎも見事でしたし、アザールもノッてますから。
全体的な守備対応としては縦関係のスペースを気にしていたと思います。
チェルシーのシステム的にジョルジーニョをチェックするのは必須なわけなんですが、クロップもそこをかなり気にしてたんでしょうね。
基本的にフィルミーノがパスコースをケアしながら、中盤の近い選手がジョルジーニョにアプローチできる距離間を保ってました。
コバチッチやカンテが下がってもらおうとしてましたがそこ動きもミルナーやワイナルドゥムがケアしてましたし、この辺の守備バランスは良かったと思います。
攻撃の部分に関して言うと、ボールを奪ってからはさっさとサラー狙うことが多くなってました。
サラーって選手はもちろん足が速いんですが、ボールを奪ってからのポジティブトランジションがかなり正確です。
普通はマイボールになってもパスが出てくるタイミングを見極めるのが難しいです。
相手の背後を突くにしても駆け上がるタイミングがズレると時間がかかってしまうもんなんですが、サラーはその部分の状況判断がうまいですね。
それでビルドアップに関してもよくサラーを経由してました。
とりあえず、サラーがキープしてから中に切り込むシーンが序盤から多くなってたんですが、チェルシー側が意外とうまく対応してたんであまりいい形のフィニッシュに持っていけませんでした。
後半はポゼッションも上がってかなり押し込むことに成功してましたが、もともとチェルシーはリトリートして守るのが得意なチームだったんでチャンスメイク自体が難しかったですね。
本来はもっとショートカウンターが狙えるようなゲーゲンプレスを積極的に活用する戦い方があったと思いますが、クロップとしては慎重な選択をした感じでしょう。
シティとの試合ではこんな感じにはならなかったと思いますのでかなり意外なんですが、チーム同士の相性ってこともあるんでしょうかね。
まあ、それでもよく同点に追いつきましたよ。
試合結果
試合は1-1の引き分け。
・得点者
- 前半25分 チェルシー:アザール
- 後半44分 リバプール:スタリッジ
・交代者
- チェルシー
- 後半20分 ジルー⇒モラタ
- 後半28分 ウィリアン⇒モーゼス
- 後半36分 コバチッチ⇒バークリー
- リバプール
- 後半21分 サラー⇒シャキリ
- 後半33分 ヘンダーソン⇒ケイタ
- 後半41分 ミルナー⇒スタリッジ
スタッツ
CHE | LIV | |
---|---|---|
ボール支配率(%) | 47 | 53 |
シュート数(本) | 10 | 13 |
枠内シュート(本) | 4 | 6 |
パス本数(本) | 507 | 549 |
パス成功率(%) | 83 | 83 |
タックル | 11 | 13 |
ハイライト
[cc id=284 title=”ブログ村”]