サッカーチームには実際にプレーする選手たちだけではなく、チームを指揮する監督や練習などを管理するコーチの存在によって成り立っています。
身近な部活動では学校の先生たちがやっている部活の顧問だったり、外部からサッカーの専門家を連れてくる部活指導員と呼ばれる人たちも監督やコーチの役割を果たしています。
日本ではJリーグの発足をきっかけにそういったサッカー指導者たちの育成に力を入れるようになっており、それに合わせて指導者のライセンス制度を採用しています。
なかなか普通にサッカーを観戦しているだけだと気にならない部分にはなってきますけど、サッカーファンなら誰しもが「一度はサッカーチームの監督やコーチをやってみたい」と考えたことはあるはずです。
ちなみに僕も社会人チームでサッカーをやっている時に「普通に監督やりて~な~」なんて周りに言ってました。
(もちろんガン無視されましたけどねw)
そんなわけで今回はサッカーの監督やコーチに興味がある方のために、監督・コーチ・顧問・部活指導員などの違いについてまとめています。
学校の顧問
学校の先生が部活動を担当する方式です。
昔からよくあるシステムになってますね。
ちなみに僕の場合はサッカーをあまりやったことがない”おじいちゃん”が顧問でした。
(おもろいじいさんやったけど)
そのためサッカー部の顧問になる人を選ぶ場合、サッカーの技術的な要素はあまり考慮されない印象があります。
(さすがに強豪校だとそういうわけではないだろうけど)
それに顧問の手当てもたいした金額貰えるわけでは無いと聞いたことがありますし、顧問のモチベーションは低いイメージがありますね。
(これは偏見です)
一応、部活動に関するJFAのガイドラインなんかもありますけど、大した内容は書いてないです。
昔みたいに「水分補給禁止」とか「休息日なし」などの追い込みをしないように注意書きしてあることや全体的なイメージを伝えるような内容になっています。
完全にサッカーをやったことない人でも顧問できるような作りになっていますね。
(まあでも、変な教材買うよりこれを読んだ方が100倍マシだと思いますが)
⇒気になる人はこのPDF
JFA中学校部活動サッカー
部活指導員
部活指導員とは中学や高校などの部活動における技術的な指導員のことを指します。
学校の外部から来てもらっているコーチみたいなイメージですね。
うちの学校でも外部からコーチを連れてきていたこともあったんですが、あの人が部活指導員だったのかどうかは不明です。
(この人とよく麻雀やってたなw)
最近では学校職員としての立場が認められているようで、外部の人間っていう表現が少しおかしくなっちゃいます。
基本的に部活指導員はサッカーが教えられるのであれば誰でもやることができます。
実績については何とも言えませんが、元プロサッカー選手などの肩書があれば面接に強いのは当たり前ですね。
ちなみにJFAのライセンスや教員免許などの資格は不要です。
給料や福利厚生などは学校との話し合いで決まるようです。
ただ、給料が高そうな話は聞いたことがありませんが。
(知り合いの元プロ野球選手に聞いた)
⇒気になる人はこのリンク
教えるシゴト
監督とコーチ
実はいろいろと調べてみたんですが、明確に監督とコーチの違い(定義)が説明されている場所が無かったものですから、ここからの話は個人的な見解になります。
サッカーチームの監督は”全体の指揮官”というイメージで、チームの戦い方(戦術)や相手チームを攻略するための戦略を建てることが主な仕事になります。
試合中の指示や選手交代、選手のモチベーションを上げたりすることが彼らのやるべき仕事になります。
そして、コーチは監督の意図やサッカー哲学をもとに、選手たちの技術的な指導やマネジメントをやるのが主な仕事になる感じです。
コーチにもいろんな種類がありまして、GK専門のコーチやフィジカル面を指導するコーチ、選手の生活面を見たり、栄養面を管理したりするひともいます。
(海外にはスローイン専門のコーチもいたりしますね)
まあ、これらはあくまでプロサッカーチームでの話にはなりますね。
規模の小さいクラブだと、監督とコーチの2人だけでやってるとか、もしくは監督がすべてを管理しているなんていうのも少なくありません。
それで日本サッカーではあまり監督とコーチを分けて考える習慣がないようです。
現にJFA公認のライセンスはコーチのものしか存在しません。
”監督ライセンス”なんてものは存在しないのです。
個人的にはそれぞれ全く仕事や役割が違うものですから、別々に管理した方がいいと思っていますが、なかなかそういった話が出てこないのが日本サッカーの現状でしょう。
部活動レベルだとサッカー素人でも顧問になれるぐらいですから、まだまだJFAのライセンスを取得している人が少ないのがよくわかりますね。
それに指導者の給与面での処遇も悪いのが現実ですし、日本サッカー界を底上げするって言っても、こういった面を整備していかないとなかなか効果が表れないのかなって印象です。
監督やコーチになりたいなら
正直、面倒な手続きを省いて純粋にサッカーを教えたいだけなら、部活指導員になるのが手っ取り早いです。
部活指導員はライセンスを取る必要がありませんし、顧問みたいに教師になる必要もありません。
まあ、普通に就職活動をやる感じなので書類審査や面接などは突破しなきゃいけませんが、給料をもらいながらサッカーを教えることができるのは非常に大きいですね。
そして、そこからさらにステップアップしたい場合はやはりJFA公認ライセンスを取得する必要があります。
引用元:JFA
一番上のS級ライセンスまで取得すればJリーグや日本代表の監督へ就任することも可能ですが、ここを取るまでには結構時間がかかります。
(ちなみにお金もかかる)
どちらにしても実務経験を積む必要ありますから、ライセンスの取得とサッカーの指導を同時並行でやるのが一番効率的な気がします。
僕個人としてはサッカーの勉強のためにいつかライセンスを取得しようかなと考えていますが、サッカー経験者がまず最初に受けることが多いのがC級ライセンスからみたいですね。
(18歳以上だったら受講可能、D級やキッズがなぜ存在しているのか?は不明)
いずれにせよ、監督やコーチを目指すのは根性がいる話になっています。
やっぱり本当にサッカーが好きじゃないと頑張ることはできませんね。
ちなみにプレミアリーグのチェルシーを率いているイタリア人のサッリ監督は”元銀行マン”だそうです。
セリエAはそういった元プロサッカー選手でない人なんかでも第一線で活躍する監督が増えてきているそうです。
まあ、日本サッカーがなかなかそのレベルにまで行くのは時間がかかるでしょうけど、そういった監督が増えてくればどんどんサッカーが面白くなっていきますね。