17/18セリエA第34節のユベントス(1位) 対 ナポリ(2位)のマッチレビューです。
ブンデスではバイエルン、プレミアはシティと、続々とリーグ優勝が決まっています。
リーガのバルサも時間の問題ですし、今1番注目されているのがココ(セリエA)になります。
現在の両チームの勝ち点差は”4”です。
ここでナポリが勝つとホントに最後までスクデット争いがわからなくなりますし、逆にユベントスが勝つと逃げ切り体制になってきます。
(とはいえ、ナポリと違ってユベントスは強豪との戦いが今後続きます)
前回のナポリでのホームゲームでは、ユベントスが完璧な戦い方を展開して勝ってます。
まあ、あの試合には相当シビれましたし、ホントにいい対戦カードです。
チームの特徴や戦術は全く違いますけど、個人的には2つとも好きなチームですね。
というわけで、まずはフォーメーションから。
フォーメーション
ユベントスとナポリのフォーメーションです。
4-3-3と4-5-1です。
ユベントスはナポリに少し合わせた格好。
ナポリはベストメンバーです。
全体の印象と試合展開
立ち上がりから元気にゲームに入ってたのはアウェーのナポリ。
対するユーベもボールの位置が高い時にはプレッシングを仕掛けてましたけど、基本的にはリトリートして後ろでブロックを作ることが多かったです。
それでこの展開は前回の対戦でも同じだったとは思います。
あの時は早々にユベントスが先制したんでそのあと堅守を展開するようにはなりましたけど、フラットな状況だとある程度先手を取りに行く姿勢は見せてた感じです。
で、開始早々にキエリーニがケガ。
しばらく頑張ってましたけど、結局ダメでリヒトシュタイナーと変わってます。
その後はユベントスが少し引き気味の構えになり、ナポリがよりボールを回すようになってます。
そういった事情もあって前半はあまりシュートシーンが無かった感じです。
ただ球際は相当激しかったし、カードも連発してたんですけど、緊張感があっていいゲームでした。
それで後半に入るとユベントスが動いてます。
ディバラに変えてクアドラードを投入。
中盤にマテュイディをスライドして、クアドラード・ドウグラスコスタって縦で勝負できる選手でなんとかしようとするイメージだったでしょうかね。
ナポリ側もミリクを投入したり攻撃にアクセントをつけようとしてましたけど、後半もかなり膠着してました。
というか、両チームともパフォーマンスが安定してましたし、だからこそこういった試合になったのかな~とは思います。
選手のポテンシャルではユベントスの方が上回ってますけど、チームの特徴とか相手の力量を踏まえたうえでしっかりと守備的な戦い方ができるのはさすがでしたし、89分までは完璧にユベントスの狙い通りの試合でしたが、最後の最後でナポリが先制します。
コーナーキックからクリバリのヘッド。
気持ちいいぐらいドンピシャのゴールなんで、ちょっとユベントス側の対応は難しかったんじゃないでしょうかね。
そんな感じで試合は0-1で終了。
安定のユベントス
最近ドウグラスコスタが絶好調なユベントス。
マンジュキッチやクアドラードを使わずマテュイディやドウグラスコスタを使ったのはパフォーマンスがいいことも関係していると思います。
どちらにせよ、中盤はかなりの運動量を求められることになりますし、それに伴ってサイドの選手もスライドするシーンも増えます。
ボールを奪った時には攻撃の起点となる必要もありますし、ディバラがキープしたときには前線に上がっていく仕事も要求されます。
まあ、ナポリに合わせた人選でしたね。
それで相手の中盤はとりあえず牽制したかったとは思います。
ハムシクにボールを持った状態で前を向かれてしまうと非常に厄介ですし、そうさせないようにはジョルジーニョのところも潰しに行く必要があります。
ここの対応に関してはほぼマンツーマンでした。
特定の選手がつくわけではありませんけど、マークに近い選手がそれぞれ入れ替わっていく感じです。
(中盤の形もナポリに合わせてますし)
守備対応に関しては当たり前のように安定感があるチームですし、この試合は最悪引き分けでもいいことから、途中から自陣に引くようにはしてました。
状況を考えると当然のことなんですが、もう少しカウンターからチャンスメイクできると試合運びが楽だったようなところはあります。
後半に入って布陣を変えたのはそれがあったからでしょうけどね。
ディバラよりもっとスプリントできる選手を揃えた格好ですし、少ない人数でカウンターを完結したい意図はあったと思います。
ただまあ、それもあんまり機能してなかったような気がします。
とはいえ、試合がスコアレスで終わってたら全く問題なかったんですけど、結果から考えるとやっぱり先制点が欲しかったですな。
劇的勝利のナポリ
この試合はベストメンバーで臨んだナポリ。
相手のユベントスがキレイなブロックを作ってましたけど、その辺はお構いなしにダイレクトプレーでペナルティエリアに侵入してました。
まあ、その辺のパフォーマンスはいつも通りですごいですし、メンバーさえ揃っていればかなり安定してます。
問題になってくるのはマジでゴールが奪えるかどうか?ってところでしたね。
実際、思ってたよりはシュートシーンがありませんでしたし、そういった意味では攻撃に苦労してたとは思います。
先手を取られるとかなり厄介な相手ですし、ユベントス側はリーグ戦の勝ち点差を考えると別に”引き分けでもいい”わけなんで、先手を取ることが非常に重要なゲームにはなりました。
試合運び的には狙った感じのゲームにはなってましたし、やられると怖いカウンターのところもトランジションが早くてうまく対応してましたね。
全体的な守備対応(カウンター対応)は問題なかったとは思いますけど、ホントに1点が遠い試合でした。
最後の方はホントに攻め手に困ってた感じもありましたし、個人的には引き分け濃厚な感じには見えてましたけど、クリバリのゴールはホントに大きかったですな。
試合結果
試合は0-1でアウェーのナポリが勝利。
スクデット争いは最終節までもつれそうですね。
得点者
後半45分 ナポリ:クリバリ
交代者
ユベントス
前半11分 キエリーニ⇒リヒトシュタイナー
後半1分 ディバラ⇒クアドラード
後半26分 ドウグラスコスタ⇒マンジュキッチ
ナポリ
後半16分 メルテンス⇒ミリク
後半21分 ハムシク⇒ジェリンスキ
後半35分 アラン⇒ログ
ハイライト
全体のハイライトです。
イタリアのサッカーは合理的
ユベントスとかイタリア代表に象徴されるようにイタリアのサッカーっていうのは守備が堅いです。
サッカーっていうスポーツは「失点しにくくて、得点が取りにくい」スポーツです。
だから効率のいい戦い方っていうのを考えると、必然的に”堅守速攻”という答えが導き出されます。
そうやって考えるとイタリアのサッカーは合理的である、、、と言えます。
前に日本人らしいサッカーなんて考えても意味がないって記事を書きましたけど、「イタリア人らしさ=合理的」なわけありませんよね。
だから、関係ないんです。
まあ、W杯を逃してしまったイタリアなんですが、クラブチームレベルでは素晴らしい戦いをやってますし、合理的なサッカーを思い出して復活してもらいたいです。
また次回!!
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