17/18チャンピオンズリーグ準決勝のセカンドレグ、レアル・マドリード 対 バイエルン・ミュンヘンのマッチレビューです。
注目の対戦カードでしたが、ファーストレグは1-2でアウェーのレアルが勝利しています。
レアルは少ないチャンスをきっちりものにしての逆転勝ちでしたし、非常にうまい試合運びをやった印象です。
そんな中で迎えたサンティアゴベルナベウでの試合。
アウェーのバイエルンは少なくとも2ゴールは必要ですし、ファーストレグ以上に攻撃的なスタンスで試合に臨む必要がありました。
ちょっとケガ人が続出していて本来の力を出すのが難しかったバイエルンですけど、地力の強さを見せた試合だったとは思います。
とはいえ、レアルも勝負強かったんですけどね。
というわけで、まずはフォーメーションから見ていきます。
フォーメーション
レアル・マドリードとバイエルンのフォーメーションです。
4-4-2と4-3-3です。
これはファーストレグと変わりませんけど、ケガ人の影響でメンバーがそこそこ変わってます。
全体の印象と試合展開
いきなりスコアが動くことになったこの試合。
右サイドからのクロスボールのこぼれをキミッヒが詰めた形でしたけど、レアルとしてはフワッとした入りになっちゃいましたかね。
ユベントス戦でもそうでしたが、立ち上がり早々に失点してしまうとその後の展開が苦しくなりがちです。
ただ、この試合ではそこまで間を空けずに同点ゴールが奪えたことでそういった事態は回避できてます。
左サイドのマルセロのクロスボールをファーサイドにいたベンゼマがヘディング。
いつもなら外してますけど、この試合はきっちり決めてますw
その後は得点が必要なバイエルンがかなり前がかりに行ってます。
レアルとしてはそれを受けて跳ね返しながらロングカウンターを狙っていく感じの展開にはなりましたね。
というか、流れ的にはファーストレグと同じ感じだった気がしますけど、前半は1-1で折り返すことになります。
それで後半立ち上がり早々にレアルが逆転します。
トリッソからのバックパスをウルライヒが処理を誤り、それをベンゼマに狙われた格好ですけどこれはホントにもったいない失点でした。
ただ、それでもバイエルンの選手たちの集中は切れません。
気を取り直して攻め続け、右サイドの崩しからハメスが同点ゴールを奪ってます。
こういったシーンは前半からよくあったんですけど、やっと決まった感じはありましたかね。
とはいえ、ハメスのプレーにはキレがありました。
(それにクロスをあげたのがズーレっていう)
正直、これで勝負がどうなるかわからなくなりましたが、GKのナバスを筆頭にレアル側の最終ラインの集中が最後まで続いた格好にはなりました。
(ナバスのビッグセーブはいっぱいありましたし)
球際のところもだいぶ荒れてきてたんですけど、レアル側がうまく試合をまとめたな~って感じでした。
辛抱強く戦ったレアル
コバチッチのスタメンは監督の意図が表れていたと感じてます。
バスケスの右サイドバックはカルバハルのケガがあったための起用です。
もともと守備の能力は高い選手ですし、スピードもあるのでリベリーとマッチアップしても引けを取りませんけど、そこにアラバが絡んでくるから序盤はなかなかうまく対応できてませんでしたかね。
たぶん、コバチッチの起用も相手のサイド攻撃を意識してのものだとは思います。
まあ、カルバハルが出てたらもっとうまく対応できてたかもしれませんが、全体的にうまく対応してたとは感じてます。
とりあえず、被シュート数は多かったですがギリギリのところで踏ん張りが効いてましたね。
ホームゲームだから積極的に戦うのかと思いきや、ファーストレグと戦い方のスタンスはあまり変わってない印象でした。
ここは試合内容とか関係なくきっちり勝ちにいかなきゃいけないゲームですし、相手の特徴とかを考えるとセオリー通りの戦い方な気がします。
PSG戦からサイドに数的優位を作って攻撃してくるチームには4-4-2で受けるのが非常にバランスがいいですし、マンツーマンで対応するところはありますけどアトレティコと似たような感じの戦い方でしたね。
バルセロナでも感じましたけど、こうやってトップレベルの選手たちが「堅守速攻」の構えを取ると”世界最強”な気がします。
まあ、対戦相手であるバイエルンのレベルが高いからこういう戦い方を選んだわけなんで、どこのチームにも通用するわけではありませんけど、やっぱ効率がいいサッカーって結果が安定しますね。
スコアの動き方によってはバイエルンが普通に勝ち抜けていてもおかしくなかったとは思いますけど、勝負の世界ってこんなもんなんで、「結局レアルは強かった」ってことでしょうな。
やれることはやったバイエルン
ロッベンがいなくなったのは痛かったですが、アラバが帰ってきたのは大きかったですかね。
オーバーラップ・アンダーラップするアラバがいるとリベリーが中央にポジションを取りやすくなりますし、サイドからの崩しもリベリーの個人技で何とかする、、、っていう場面は減ります。
この試合は右サイドからの崩しで先制ゴールを奪ってますが、実際は左の方に比重を置いてた気がします。
(右側もおんなじようにキミッヒが上がって、ミュラーが中に絞ってたんですけど)
まあ、アラバ・キミッヒが上がる分、カウンターを食らう局面ではそこのスペースを狙われがちですし、レアル側もそれを意識してハイプレスしてきませんでしたので、常に怖さを持ちながら攻撃をしてたとは思います。
ボールは普通に持ててたんでビルドアップから相手を崩すシーンが多かったし、それに伴ってチャンスメイクもできてましたけど、ファーストレグと同じでシュートがゴールに入りませんでした。
相手のレアルが”際の守備”を頑張ってた影響もありますけど、ホントにロッベンがいたらな~って感じでしたね。
全員が普通に上手いですし、ビルドアップでミスするシーンもほとんどありませんが、違いを作り出せるのがハメスとリベリーだけだったのが響いた気がします。
(レバンドフスキも試合を通してボールに触れてませんでしたし)
それに後半立ち上がりにウルライヒが”やっちゃった”のが結果的に敗退の原因とはなりました。
試合結果
試合は2-2の引き分けですが、2戦合計で4-3となりレアルが勝ち抜けを決めてます。
得点者
前半3分 バイエルン:キミッヒ
前半11分 レアル:ベンゼマ
後半1分 レアル:ベンゼマ
後半18分 バイエルン:ハメス
交代者
レアル
後半27分 ベンゼマ⇒ベイル
後半28分 コバチッチ⇒カゼミーロ
後半43分 アセンシオ⇒ナチョ
バイエルン
後半29分 トリッソ⇒ヴァーグナー
後半39分 ハメス⇒マルティネス
ハイライト
全体のハイライトです。
また決勝だな
ユベントス戦に引き続き、ホームゲームで気持ちいい戦いができなかったレアルですけど、それでもきっちり勝ちあがっていくのは流石ですね。
ホント、ジダン監督はCLに強いです。
特にノックアウトラウンドになってからは負けてませんし、マジで3連覇しちゃいそうですな。
たぶん、決勝の相手にはリバプールが上がってきそうですし、バイエルンとは違った戦い方が展開されそうです。
いやー、楽しみですね。
また次回!!
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