17/18シーズンプレミア第27節のトッテナム(5位)対アーセナル(6位)のマッチレビューです。
注目のダービーマッチですし、上位チームの直接対決となりました。
トッテナムはCL圏内を狙うためにはもうひと踏ん張りほしいところですし、アーセナルもカップ戦を狙ううえではトッテナムがライバルとなってきます。
ユナイテッドとリバプールと続けて強豪と戦ってきたスパーズですが、ゲーム内容は非常に良かったですし、いい結果もついてきています。
一方のアーセナルも新加入のムヒタリアン・オバメヤンがいい働きを見せ、前節のエバートン戦では大勝しています。
とはいえ、新しい布陣の連携面には少し不安がありそうですし、ウェンブリーでのアウェーゲームということでアーセナルの方が少し分が悪いと予想してましたが、、、
まあ、その予想が当たってしまった格好にはなりましたかね。
というわけで、まずはスタメンから。
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スタメン
トッテナムとアーセナルのフォーメーションです。
4-3-3対4-3-3の対決です。
トッテナムはリバプール戦に引き続き同じメンバーで臨んでいます。
アーセナルの方はエバートン戦からラムジー・イウォビがいなくて、ウィルシャー・エルネニーが入った感じでしょうか。
試合結果
試合は1-0でホームのトッテナムが勝利。
まあ、トッテナムは強かったですな。
得点者
後半4分 トッテナム:ケイン
この決勝ゴールはホントにキレイです。
デイビスからのクロスをケインがヘディングで合わせてます。
交代者
トッテナム
後半25分 ソンフンミン⇒ラメラ
後半40分 アリ⇒ワニアマ
アーセナル
後半20分 ムヒタリアン⇒ラカゼット
エルネニ⇒イウォビ
後半41分 ジャカ⇒ウェルベック
ハイライト
全体のハイライトです。
全体の印象と試合展開
対戦相手にあんまり関係なく積極的なプレッシングを展開するチーム同士の対決。
と、戦前は予想してたんですが、実際はトッテナムがかなり押し込む展開が長くなってます。
まあ、こういう展開になったのはアーセナルの戦い方が影響してたからなんですが、それに伴って前半は膠着してましたね。
前回の対戦ではもっと激しくて速い展開だったと思うんですけど、選手や戦い方が変わることで同じチーム同士の戦いでもこれだけ変わってしまうっていうのもサッカーの面白いところではあります。
それで前半はお互いに慎重な姿勢を少し残してたこともあってか、決定機もあんまりなく、0-0で折り返してます。
一方の後半は少し様相が変わって、アーセナルが少し前にプレッシングを仕掛けに行くようになってました。
後半開始早々にトッテナムの先制ゴールを上げることにはなりますが、実はここが影響してた感じにはなってます。
前からプレッシングする分、サイドの選手のプレスバックが遅れてことで、デイビスへのアプローチがかなり遅れたんですよね。
まあ、デイビスのクロスとケインのヘディングは見事だったんですが、アーセナルとしては後半から積極的に出たトコロの隙を突かれた格好にはなってます。
その後も結構アーセナル的には危ない場面も(サイドからボコスカと)あったんですが、GKのチェフが神セーブを繰り返していたんで何とか追加点は免れてはいました。
(チェフは足元が苦手なだけで、ホントにいいキーパーなんですけどね)
ただ、問題は攻撃の方でしたね。
1点が遠かった。
終盤にはオバメヤンがサイドでウェルベックが中央っていう意味不明な布陣(いえ、単純にアタッカーを増やしただけ)にはしてましたけど、結果的にはトッテナムに完封されてしまいましたな。
トッテナム
ユナイテッド・リバプールともにかなり積極的な戦い方を展開していたトッテナム。
まあ、調子が悪かったときは”全体的に引きすぎて”相手チームの後方からのフィードや中盤での組み立てを阻止できなかったんですが、もともとやってた戦い方に戻したことでチームの調子が上がってきた感じでしょうか。
それでこの試合も戦い方としてはいつも通りに高い位置からプレッシングを仕掛けてましたし、ボールを持つ時間が長かったので全体的に押し込む展開にはなってます。
ただ、ビルドアップでは中央はあんまり使わずにさっさとサイドに展開することが多かったです。
特に左サイド(ソンフンミン)のところはかなり意識してボールを回してましたし、そのままサイドをエグっていくシーンも多かったんで、狙い方としては悪くなかったんじゃないでしょうか。
とはいえ、全部が全部うまい試合運びができていたか?というと非常に微妙。
トッテナムがボールを保持している時は特に問題なかったんですが、一度アーセナルにボールが渡ってしまうとロングカウンターの脅威も常にありました(特に前半)し、それを遅らせたトコロでそこからの展開でもゴール前までボールを運ばれていたシーンなんかもありました。
まあ、アーセナルが単純なビルドアップを仕掛けるシーンってあんまりなかったんですけどね。
とりあえず、カウンターを食らいそうな場面での不安っていうのは常に潜んでいた感じでしょうか。
(だから、僕としては序盤はアーセナルが先制しそうな感じには見えてたんですけどね)
ただ、それも結果的には無失点に抑えてますし、途中からアーセナルの攻撃が少し雑になったこともありますけど、トッテナムの守備陣は全体的に集中が高かったですな。
それに狙い通りにサイドからの崩しで決勝ゴールを取ってますし、いいサッカーができていたと思います。
アーセナル
前節のエバートン戦では”あえて少し引いてブロックを作り”その背後のスペースをロングカウンターで狙う戦い方を披露していたアーセナル。
これならオバメヤンの快速が活かせる戦い方ですし、近くにエジルが高い位置を取ってますんでここの連係も強力にはなってきます。
そういった事情もありまして、この試合のアーセナルは堅守速攻のような構え方にはなってました。
まあ、アウェーゲームだったこともありますし、トッテナムの戦い方から考えるに(ヴェンゲルさんとしては)ベストな方法をチョイスした感じなんでしょうね。
守り方としてはゾーンがベースとなってましたが、相手のボールホルダーの状況や局面によってはマンツーマンで対応してた感じです。
(基本的には4-1-4の構え)
解説の戸田さんも言ってましたけど、この布陣で問題となってくるのはエジルとムヒタリアンのところだと思ってます。
ここの守備で相手のビルドアップがどれだけ制限できるか?でロングカウンターを仕掛けることができる回数が変わってきますし、単純にチームの防御力にも関係してきます。
で、実際はどうだったのか?って言うと、、、
やっぱりパスコースを限定するところや特にアプローチに行くところの”寄せの速さ”っていうのは物足りなさを感じました。
序盤からトッテナムにサイドを起点にした攻撃をされてましたが、普通にここが原因なのかな?と考えています。
(結局、失点したし)
まあ、このチームはボールを持ってからの中盤の構成力やフィニッシュまで持って行く力っていうのはプレミアでもトップクラスなので、試合的には”そこに行くまでの過程”が重要になってた感じでしたね。
(ボールを奪うまでの流れ)
それに失点してからは攻撃のリズムもぐしゃぐしゃになってたところもありましたし、新しい戦い方のリスクが表面化したゲームにはなったんでしょう。
まとめ
いろいろな要因があってこの試合結果になったわけなんですが、一言で言うと「トッテナムが安定してた」ってことでしょうね。
まあ、この試合でもここ最近の好調な流れを継続してますし、単純にトッテナムは強かったです。
個人的には僅差でトッテナムが勝つんじゃないだろうか?って思ってましたけど、その予想通り過ぎてビビります。
(やっぱり、CLのユベントス戦が面白くなりそうだ)
逆にアーセナルは結果的にも内容的にもトッテナムに負けてしまってますし、新しい布陣の”完成度”がやっぱり足りなかったんでしょう。
いよいよ、CL圏内が厳しくなってきましたね。
この試合はこんな感じですかね。
また次回!!
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