ナポリ-リバプール 解説・フォーメーション【18/19CLグループ第2節 2018/10/04】

ナポリ-リバプール 解説・フォーメーション【18/19CLグループ第2節 2018/10/04】


18/19チャンピオンズリーググループC第2節のナポリ 対 リバプールの試合が行われています。
この注目のビッグマッチを解説していきます。

このグループは強豪ひしめく死のグループとなっていますが、ナポリはレッドスター相手にスコアレス、リバプールはPSG相手に勝利を収めています。
なかなかヨーロッパの舞台で結果を残せていないナポリを今シーズンからアンチェロッティが率いることになりましたが、アンチェロッティにとってリバプールは因縁の相手でもあります。

試合内容がどうのこうのよりもとりあえず結果が欲しかったナポリなんですが、序盤から膠着していたこのゲームを終盤のインシーニェの劇的なゴールにより勝利を飾ることに成功しています。
リバプールはこの試合ではまともなシュートチャンスも作れずに敗戦してしまったわけなんですが、チェルシーとの連戦から勝てない試合が続いています。

別カードのPSGが勝利を収めたことでこのグループはかなりの混戦となっています。
今後も注目のグループであることは間違いありませんね。

フォーメーション

ナポリとリバプールのフォーメーションです。

4-4-2対4-3-3です。

前半早々に交代したケイタはケガが心配ですね。

新しいスタイルのナポリ

実はアンチェロッティ体制になってからナポリの試合をガッツリ観るのはこれが初めてでした。
サッリ時代は相当アグレッシブな守備を展開してましたが、アンチェロッティ体制になってからは結構バランスを取るようになっています。

守備陣形は4-4-2となっていますが、基本的にボールを追いかけまわすのはスピードのあるインシーニェの仕事となっています。
相棒のミリクは中盤のアンカー(ワイナルドゥム)へのパスコースを潰すポジショニングをすることが多くなっており、積極的にショートカウンターを狙うような従来のやり方ではありません。

守備ブロック自体は今まで通りゾーンディフェンスがベースとなっていますが、フォーメーションとか戦い方を考えるとオーソドックスな形になった印象があります。
監督が代わったことで”これまでの魅せるサッカー”から”より現実的なサッカー”にシフトしていったわけなんですが、この試合に関してはそれが結果に表れたと言える試合だったでしょうかね。

後はジョルジーニョが移籍したこともナポリのサッカーに変化を与えています。
彼の役割を再現するためにハムシクをアンカーの位置に持ってきているところはありますけど、ジョルジーニョみたいにハムシクのボールタッチが多いわけではありません。
パスセンスや攻撃アイディア、状況判断のスキルは非凡なものを持っている選手なんですが、できるだけ高い位置でプレーした方が特徴が出ることも事実です。

以前は彼が高い位置にいることでダイレクトプレーが非常に多くなってましたし、ゴール前に合わせる動きもよくやってました。
この試合のナポリにはそういったプレーがあまり見られず、代わりにインシーニェやミリクがシンプルに裏を狙うプレーがかなり増えています。
ゴール前に絡んでくるのも両サイドのカジェホンかファビアンぐらいのもので、基本的にはさっさとフィニッシュすることを意識していたように感じています。
そのおかげで縦への速さはかなり増していますけど、華麗なパスワークという部分はほとんど無くなってしまっています。

良し悪しは別にしてこれまでの”魅力的なサッカーを展開する特別なチーム”から”攻守にバランスの取れたいいチーム”に変化したことは間違いありません。
やっぱりチームの監督が代わるだけでこれだけ戦い方が変化するものなのかって、改めて感じることになりました。

覇気がなかったリバプール

最近の試合ではすごく落ち着いた雰囲気を出しているリバプール。
この試合も特にポゼッションを高めるような意図は感じられず、相手の出方を伺いながらカウンターのチャンスを狙っているようなところがありましたかね。

初戦で勝利を収めているっていう事情があったのは事実なんですが、少し消極的なアウェーゲームになっちゃいました。
ギアを上げればボールを奪いきることも可能だったと思いますけど、できるだけ効率的に戦いたいって思惑があったんでしょうかね。
まあ、終盤に失点してしまうという展開の悪さや強豪との連戦が続いているリバプールなんですが、少し可哀そうなところもあったと思います。

全体的な印象としてはそもそもチャンスがあまり作れていなかったかなって感じです。
枠内シュートはゼロですし、得意のカウンターも潰されてしまうことが多くなってます。

ボールを奪ってからのビルドアップも相手のナポリがコンパクトなブロックを形成していたためにかなり苦労している印象がありました。
マネとサラーの両ワイドで幅を取る動きや裏を狙う動きなんかもありましたが、ナポリの両SBの対応がかなりうまかったのでなかなかチャンスメイクすることができませんでしたね。
ボックス近くまでボールを運べはある程度の脅威を相手に与えることにはなっていましが、全体的にこの試合はナポリに抑え込まれてしまっています。

次はリーグ戦でのシティ戦となっていますが、”お得意先”なだけにいい試合を見せてもらいたいもんですね。

試合結果

試合は1-0でナポリが勝利。

・得点者

    後半45分 ナポリ:インシーニェ

・交代者

    ナポリ
    後半23分 ファビアン⇒ヴェルディ
    後半23分 ミリク⇒メルテンス
    後半36分 ハムシク⇒ジエリンスキ
    リバプール
    前半19分 ケイタ⇒ヘンダーソン
    後半31分 ミルナー⇒ファビーニョ
    後半44分 マネ⇒スタリッジ

 

スタッツ
NAP LIV
ボール支配率(%) 57 43
シュート数(本) 15 4
枠内シュート(本) 5 0
パス本数(本) 674 507
パス成功率(%) 86 79
タックル 16 15
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