サッカーというスポーツは自由度が高い故に、いろんなチームがいろんな戦い方(戦術)を駆使しています。
基本的には対戦相手によってチームの戦略を組み立てていくわけなんですが、それを実行するためには戦術というものが必要になってきます。
なかなかサッカーに馴染みが無い方にはこの”戦術”っていうのが分かりにくいでしょうかね。

サッカーの楽しみ方は人によって違います。
派手なゴールシーンだったり、キレのあるドリブル、GKのスーパーセーブなど、、、戦術以外でも楽しめる部分はたくさんあります。

しかし、それだけだとサッカーの面白さを存分に味わっているとは言えません。
やっぱり、チーム同士の戦略合戦、選手の配置やシステムを工夫した戦術なども十分楽しめるポイントです。
ただ、そういった”駆け引き”の部分が「面白いな」って感じれるようになるためには、やはり戦術に対してある程度の知識を身に着けておく必要があります。

今回の記事のテーマはそこにあります。
なかなか多種多様なサッカー戦術を分類するのは抵抗がありましたが、サッカー初心者の方が戦術を理解するための”とっかかり”にでもなれればいいのかなと考えて書きました。
サッカー通の方からすれば違和感のある内容かもしれませんが、その点はご了承ください。

戦術の分類

それでこの記事ではサッカーの戦術を大きく4つに分けています。
サッカーには攻撃と守備とで戦い方について考えなければいけませんが、、、

〇攻撃

     ショートパス型(細かくパスを繋いで丁寧に相手を崩していく)
     
     ロングパス型(相手の頭上を越す浮き球の長いパスを積極的に使う)

〇守備

     ハイプレス型(積極的にボールを奪いに行く)

     リトリート型(自陣に後退して相手の攻撃を防ぐ)

実際の戦術では攻撃でも守備でももっと複雑に分類されるんですが、今回はわかりやすいように極端に分けています。
この4つのタイプを組み合わせることによって、こんな感じにチームの戦術を分けることができます。

注意してほしいのは「どの戦術が優れている」という概念はあまり意味がありません。
それぞれに優れた特徴(優位性)がありますし、相手が取ってくる戦術との相性なんかも存在します。
それに試合の状況によってはチームの戦術を変更することも多々あります。
たとえば、0-0のスコアレスの状況ではAの戦い方をしていたチームが、先制点を奪ったことによってCやDの戦い方に変更する、、、という感じにです。

それでも大体どのチームにも戦い方の特徴は表れます。
監督が好んで使用する戦術だったり、選手が得意とする形っていうのも存在します。
要するに「↑の4つの分類の中でこのチームはどの戦術を使う頻度が高いのか?」っていうぐらいの感覚でみてもらえればわかりやすかなと思いますね。

A.ハイプレス・ショートパス型

戦術のウエイトは攻撃、基本的に自分達がボールを支配する前提に選択する戦術でもあります。
代表的なチームとしてはラ・リーガのバルセロナ、プレミアリーグのマンチェスター・シティ-やチェルシーなんかが該当します。
Jリーグだと川崎フロンターレ、ロペテギ監督になったレアル・マドリードもこちらに分類されると思います。

特徴としては自分達がボールを持つ時間が長くなるので相手の攻撃を受けにくくなります。
基本的に配置されている選手たちというのは足元の技術に優れ、そもそもパスミスやボールロストが少ない傾向にあります。
選手同士があまり距離を取らずに細かくパス交換をしながら相手のスペースを狙うことが基本的な攻撃の形となります。

自分達がボールを持っている時は相手チームがブロックを固めていることが多く、そこを崩していくためにはかなり速いパススピードが要求されます。
そのため、この戦術が得意なチームはホームゲームの時にはピッチに水を多めに撒き、ボールの転がりが良くなるようにしています。

攻撃時に選手同士の距離間を近く保っているため、万が一ボールロストした場合でもすかさず相手にプレッシャーをかけることができます。
大体の場合はそこでボールを奪い返すことが多く、「ミスらない+すぐに奪い返す」の連鎖でボール支配率が高くなるわけです。

いわゆる「観ていて面白いサッカーだ」といわれるのがこちらの戦術となりますが、この戦術を実践するためには選手の技術レベルが”かなり高くない”といけません。
そのため、プロリーグであっても一部のトップチームしかこの戦術を採用していません。

B.ハイプレス・ロングパス型

こちらもAと同じハイプレスを採用していますが、その意味合いはかなり違ってきます。
チームとしてはプレミアリーグのリバプール(少し乱暴な分類かも?ですが)、ブンデスリーガのライプツィヒ、セリエAのローマが該当します。
たまにセリエAのユベントスもこういった戦い方を対戦相手によってやることがありますが、このチームはホントにいろんな戦術を駆使することができます。

サッカー哲学的に攻撃するのに「ボールを持つ必要はない」っていうのがコンセプトにあります。
できるだけボールの位置を相手ゴール近くに置くことを優先し、最前線に身長のある選手を配置してその選手めがけてロングパスを狙うことが多くなります。
そして、このロングパスの成否はさほど重要ではなく、こぼれ球に対して”どれだけ早く寄せることができるか?”の方が重要になってきます。

そこでうまい具合に相手ボールを奪取することができれば、そのまま相手ゴールめがけて一直線に攻めていきます。
ですから、ボールを奪ってからもできるだけ早い時間でシュートまで持って行こうすることも大切です。
相手のボールを奪ってすぐは、相手の守備陣形も全く整っていませんから、非常に効率的な攻撃ができるのがこの戦術の特徴です。

さらに、ロングボールを多用することで「ボールを自分達のゴールから遠ざける」ことができますから、相手のショートカウンター(ゴールまでの距離が短いカウンター)を食らうリスクも減らせます。

この戦術のポイントとしてはセカンドボール(ヘディングの競り合いなどのこぼれ球)をいかに刈り取れるか?にあります。
基本的にはボールの落下地点を予測しながら人数をかけてボールを奪いに行くため、そこで奪いきれない場合には自陣の守りが手薄になる傾向があります。

これを実践するにはインテンシティの高さ(球際の激しさ)は必要不可欠です。
さらにセカンドボールへ寄せる速さもかなり重要ですから、スプリントの速さ(足の速さ)やポジショニング(ボールの落下地点を予測しながら)の正確性も重要になってきます。

Aとは違って足元の技術はそこまで要求されず、ボール支配率も上がらない傾向にはありますが、ボールを持っていないときのチーム内の連携や正確なポジショニングをするための技術が必要です。

C.リトリート・ショートパス型

守備においてはそこまでリスクをとらず、相手のボールを奪ってからはできるだけ自分達でボールを支配する時間を長くしようとする戦術です。
チーム的にはラ・リーガのアトレティコ・マドリード、プレミアのマンチェスター・ユナイテッド、ロシアW杯の時の日本代表など、、、ですが、この戦術っていうのはサッカーにおいてオーソドックスな存在である、といえます。
つまりは残りの3つの戦術と違って、このリトリート・ショートパス型を採用しているチームは圧倒的に多いと言えます。

基本的に守備でプレスをかけ始めるのはハーフェライン付近からです。
そこでも積極的にボールを奪いとろうというよりかは、サイドや味方が密集しているところへボールを追い込んで奪い取ろうとする傾向があります。
とはいっても、基本的には”失点しない”が最優先となっています。
そのため、まずは相手に使われそうなスペースをしっかり消したり、縦へのパスコースを切ったりすることから始めます。
この戦術は攻撃にも守備にもバランスを取りながら戦っていくことが多く、大量得点もなければ大きな失点もしにくいのが特徴でもあります。

攻撃の時には自陣深くからビルドアップを開始することが基本となりますが、そこから中央突破を狙うのか?サイドに展開するのか?はチームによって変わってきます。
一方で自陣深くからのカウンターにおいてはどのチームでも同じような攻め方になります。
できるだけ早く相手ゴールまでボールを運ぶことが重要ですので、最短ルートを正確に把握する必要がありますね。

自陣に相手をできるだけ引き込むことによって、相手の背後には広大なスペースが生まれます。
そのため、ロングカウンターを主体に戦いたい場合には一番効果的な戦術であると言えますが、自陣ゴール近くでもボールを保持する傾向があるため、ショートカウンターを食らうリスクはほかの戦術に比べると高くなりがちです。

D.リトリート・ロングパス型

Aのハイプレス・ショートパス型とは真逆の戦術です。
この戦術のコンセプトは”絶対に失点しないこと”となります。
チームとしては代表的なものはありませんけど、プレミアリーグの下位チームはビッグ6(シティ、ユナイテッド、トッテナム、リバプール、チェルシー、アーセナル)との対戦の時によくこの戦術を採用しています。

攻撃の基本はロングパスですが、攻撃そのものを”放棄する”こともよくあります。
前線にいるデカい選手めがけてロングフィードは送りますが、誰もサポートにいかないっていうのはよく見る光景です。
「自分達がボールを持つことにもリスクがある」と考え、ボールの位置をできるだけ相手のゴールに近づけておきたい意図があります。
いわゆる「弱者のサッカー」と呼ばれるもので、一般的には「面白くないサッカーだ」といわれています。

基本的にスコアレス(0-0)の時間をできるだけ長く、というよりそのまま試合が終わってもいいやというスタンスなんですが、自分達の得点チャンスはセットプレー(FKやCK)から狙うことになります。
そのため、守備の時に前線へ残す選手は足が速かったりボールをキープできるタイプの選手が多くなります。
(または中央にデカい選手を置いて、サイドにそういった選手を配置することもあります)

チームの生命線が守備であることから、ゴール前でしっかり体を張ることが重要になります。
対戦相手がミドルシュートを狙ってくることもありますので、そのシュートには体全体を使ってブロックしに行く必要もあります。
技術的に複雑なことは要求されませんが、このようなフィジカル面での強さは求められてきます。

4つの分類の中では一番得点チャンスが少ない戦術ですから、相手に先手を取られてしまった場合には戦い方の変更が求められます。
とはいっても、”失点のリスク”も最も低くくなりますから、「負けないサッカー」をやるうえでは最も適している戦術だと言えます。

まとめ

大きく分けた4つの戦術の特徴について書いてきました。

冒頭でも触れましたが、大雑把な分類であることはご了承ください。
それに実際はここからかなり細かく分かれていくことになりますので、興味がある方はもっと深く勉強されることをおススメします。

ここまで書いた内容をある程度憶えてもらったのなら、今度試合を観るときに以下のことに注目してください。

    スコアが動くと戦術が上下にシフトすることがある

    横へのスライドは監督の指示(意図)や選手交代によって起こる

基本的に多いのはA⇔Cの縦スライドでしょう。
チームによっては一貫してその戦術をやり通すところもありますけどね。

とりあえず、戦術の基本に関してはこんなところです。
応用編については各チームの戦術解析とかの話になっちゃうんで、僕としてはかなり根性がいる話になってきますw
ですから、機会があれば書いてもいいかな~って感じですね。

まあ、わかりにくい部分とか覚えられないところもあるかと思いますが、そこは何とか頑張ってくださいw
というわけでまた次回!!

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